慰安婦問題日韓合意 昭恵夫人靖国に

慰安婦問題の合意に関連して岸田外務大臣が、中国が検討している慰安婦問題のユネスコの「記憶遺産」への申請に韓国が加わることはないという認識を示したことに対し、韓国外務省は日本とそうした方向で合意した事実はないとして否定しました。
早速、くいちがい。
ーーーーー安倍昭恵首相夫人は28日、自身のフェイスブックで、東京・九段北の靖国神社に参拝したことを明らかにした。 昭恵夫人はこの中で、「戦後70年を迎えた平成27年。残すところあとわずか。今年最後の参拝…」と書き込んだ。神社側によると、本殿への昇殿は確認できていないという。日韓両政府が慰安婦問題で合意した当日の参拝表明については、「首相の固い支持層である保守系に配慮したのでは」との観測もある。The Yomiuri Shimbun
ーーーーー【ワシントン=尾関航也】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は28日、慰安婦問題を巡る日韓合意について「安倍首相がかつて疑義を呈した(慰安婦に関する)歴史的事実を受け入れた」と指摘した。 また、慰安婦を「性奴隷」と表現し、日韓関係がこじれたのは「日本の硬直的な立場」に原因があるとした。韓国側については、「朴槿恵大統領が政治的リスクを冒して(日本に)歩み寄った」と記した。 ワシントン・ポスト(同)の社説は、合意自体について「(安倍氏と朴氏が)政治的障壁よりも国益と世界の利益を優先したもので、称賛に値する」と評価した。The Yomiuri Shimbun
ーーーーー台湾の元慰安婦にも措置を…日本側に協議要求
ーーーーー中国の元慰安婦も「適切な解決」を…中国外務省中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報も29日、中国人の元慰安婦にも韓国と同様の対応をすべきだとする弁護士らの意見を掲載した。
ーーーーー韓国外交省、政府間合意を説明…元慰安婦は反発元慰安婦らは、事前に意向を聞かれなかったことに抗議したり、法的な賠償を改めて求めたりするなど反発。この日の説得は不調に終わった。
ーーーーーNYタイムズ「画期的」 日韓外相会談の合意報じる
ーーーーー日本側の説明によると、安倍氏は元慰安婦について「あまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する」と朴氏に直接伝えた。
『慰安婦として多くの苦痛を経験され、心身にわたり癒やしがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する』
ーーーーー朴氏は「おわびと反省の気持ちを表明してくれたことは、慰安婦被害者の名誉と尊厳を回復し、心の傷を癒やすことにつながる」と語ったという。
ーーーーー「慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題で、かかる観点から日本政府は責任を痛感している。安倍首相は日本国の首相として、改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する・・・」(12月29日日経)日韓外相の共同記者会見における岸田外相の発言
従来の主張の全面的撤回
ーーーーー当初は日韓両政府が共同で拠出すると報道されていた補償基金については、日本政府が一方的に政府資金を支払うことになり、その額も10億円に増額された従来のどの日本政府の対応よりも韓国の要望を聞入れている
ーーーーー慰安婦強制などなかったと強弁して来た人たちはどう反応するのか誤報と認め、謝罪した朝日新聞がどう反応するか
ーーーーー旧日本軍が関与した慰安婦がいたことを認めた日本政府。今までは無かったと声高に言っていました。そして慰安婦問題を取り上げた朝日新聞を安倍政権も新聞業界も叩いていたではないですか。新聞業界では、読売新聞、産経新聞など朝日は潰れろとばかり非難していたことを忘れてはなりません。
また安倍首相たちの言動がこうも、翻ることに安倍応援団は矛盾を感じないのでしょうか? 感じないのだとすれば、いい加減な応援団だと思います。このような安倍政権に続けてもらうことは国益にプラスにはなりませんし、その場しのぎの政治が罷り通っているだけでなのです。そして情報統制の元に安倍政権に都合のいいことばかり報道させることは、既に独裁国家なのです。
ーーーーー安倍氏は、20年前、自民党の歴史修正主義者たちの組織「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」で事務局長をつとめ、1997年4月の第7回勉強会では、“韓国は売春国家だから慰安婦になるのに抵抗はなかった”という意味の発言までしているのだ。
その安倍首相のこれまでの言動からすると、今回の謝罪は意外に映る。 
2006年、第一次安倍政権が発足すると、「狭義の強制性はなかった」「強制性を証明する証言や裏付けるものはなかった」などと主張して河野談話見直しを宣言。米国政府や議会から激しい反発を受け、訪米時にブッシュ大統領やペロシ下院議長らに元慰安婦への「同情とおわび」を表明せざるをえない事態となった。
安倍自身は慰安婦の存在そのものを否定するような動きを強めてきたそれが、今回、軍の関与、政府の責任を認め、心からのお詫びを表明したのだ。
だが、これは別に、安倍首相が改心したわけではなく、たんに、アメリカの圧力に屈したというだけにすぎない。
谷内氏、兼原氏の元外務官僚コンビが中心
ーーーーー「安倍内閣は、この間、戦後70年談話、日中首脳会談など、少しリベラルに見えるような政策や発言を打ち出すと、支持率を持ち直すという傾向にある。安倍首相はこれにすっかり味をしめているようですね。
実際、ネトウヨの反発はあっても、内閣支持率はアップするだろうと思われる。
ーーーーー「韓国もまた、米国から強烈な圧力を受けていたということです。とくに韓国は今、経済危機が起きているので、これ以上、日米両国と関係が悪化すると、経済がもたなくなる。その弱みにつけこんだということでしょう」
ーーーーーかつて「韓国はキーセンの国なんだから強制なんてあるわけがない」と言っていた安倍氏がなぜ、「こころからお詫びと反省」をするにいたったのか、ぜひ、国民の前できちんと説明していただきたい。安倍首相としては、米国のご機嫌取りと支持率浮揚のために10億円支払ってやったというくらいの認識しかないのかもしれない。まさに、典型的な二枚舌、安倍首相ならではの詐欺的手法ではないか。

2015-12-30 02:48