class に依存するものだから classic という

階級と価値に規定されるヨーロッパのアート
 フランス、イギリスを始め、貴族文化が強く残るヨーロッパでは、「階層」がコンテンツと密接な関わりを持っている。上流階級と庶民階級ではまったく生活様式が違い、その影響は現在に至るまで根強く残っている。総中流と言われていた日本には格差はあっても明確な階層は見られないが、ヨーロッパでは階層が違えば生活の仕方から考え方まで全然違う。
 そして、ヨーロッパにおける「アート」とは、上流階級の文化のことである。芸術は、センスではなく、教育と訓練によって理解できるようになるものであり、それはもともと自然に芸術を習得してしまうような環境にいる上流階級にとって有利な権力の仕組みとして機能している。
 ヨーロッパの文化的「権威」は、現代においても大きな影響力を持っていて、日本人が勘違いしている「洗練」だってヨーロッパ上層の猿真似だし、それはアメリカでもわりと似たようなものだし、インドなんかではかつての宗主国であるイギリスへの留学と、そこで身につけた文化や振る舞いがステータスだったりする。
 それが一様に悪いわけでもなく、過去の蓄積を参照した上で「美とは何か」「価値とは何か」を追求していく試みは、ヨーロッパ思想や哲学とも関連が深く、強い影響力を発揮し続けてきた。当然、その文化や創作の担い手には権威と尊敬が与えられる。
 ただ、それは階級という仕組みに依存しているので、かつてに比べてその力を失いつつある。

class に依存するものだから classic という
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