" パキスタンやインドでアメリカが核兵器を使えるかということになりますと、これは無理というものです。
核兵器を持っているアジアの複雑な関係にアメリカが介入すると、そのあと始末にアメリカは困ることになるからです。
そこでこれをどうやって対処すれば良いか。
答えは日本にアメリカの承認のもとに核兵器を使わせればよい。
アジアには石油などの資源はない。
アジアを占領したところで、アメリカの利益はない。そこでアジアのことは、アジアで解決させる。
中国とインドとパキスタンの三つ巴の紛争に日本に核を持たせて参加させる。
日本の海上自衛隊はアメリカに忠実ですからやるに違いありません。
アメリカの承認により日本がするのです。まず、日本にアメリカの核兵器を買わせて使わせる。次に、アメリカの管理下で日本に自前の核兵器を作らせる。
そのようになると、日本と中国では核の軍拡競争が始まり、冷戦状態に入ります。
これは両国を消耗させる最高の方法になります。
アメリカは冷戦でロシアに勝ったけれども、経済的には疲弊したという経験があるだけに同じ道に日本と中国を引きずり込んで黄色い人間を鎮圧する路線があり得るのです。
アメリカは間もなく日本に対する核の傘を外す筈です。核の傘が外れた途端に日本は核武装に突入します。
アメリカの核があるからという理由で日本は核を持たない事にして来たのです。日本の核武装はその時に本格化します。
有事とは何か。有事というのは安倍さんの大好きな言葉なんですけれども、アメリカと中国が対立したときにどちらの側に立つかという問題なのです。
現状では中国の側に立つなどという事は有り得ないと誰もが思っている。しかし、それは歴史を勉強していない証拠です。
前の戦争のとき、日本とドイツが同盟を結ぶなんてことは誰も考えなかった。
なぜかというと、日本はドイツが嫌いだし、ドイツは日本が大嫌い。
まず日本はドイツにとって泥棒猫です。
第一次世界大戦で、日本はどちらが勝ちそうか様子を見たうえで、遅れて参加しました。
そして、日本は中国山東省に持っていたドイツの権益をぶん取ったのです。勝ち馬に乗った日本はドイツ人に恨まれるのは当然です。
当時日本はアメリカとは仲が良かった。
アメリカの西海岸は日本との貿易が盛んだった。青い目をした人形の歌などいろいろな仲の良い話がある訳です。
それなのに戦争に入った。なぜ入ったか。ドイツが勝つと判断し、ふたたび勝ち馬に乗るためにドイツに加担して戦争に参加したのです。
だからそういう事を考えるとアメリカとヨーロッパ、そしてアメリカと中国の争いになった時、ヨーロッパと中国の側に立って、アメリカと戦争することだって有り得るのです。
アメリカはイランを抑えるためにイラクに軍事援助した。
しかし、そのイラクがアメリカに逆らうことになった。それと同じことが繰り返されることもあるのです。
日本とアメリカが仲たがいしないとは決して言えないのが同盟と戦争の姿です。その場合、第二次世界大戦よりも悲惨なことになります。
それでそのきっかけとなる日本の本格的核武装の時期は何時か。
中国とインド、パキスタンで核戦争の恐れのある紛争が始まった時だと思います。
それでいろいろなシナリオがあるけれども、最初のシナリオにしたがえば、日本がアメリカ軍の同盟軍としてアメリカから核兵器を買って直ちに使用する。
これは憲法に違反しないと弁解するだろう。そして非核三原則の範囲外ともいうだろう。
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