あるサラリーマンの大胆な推理。
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東芝現職を含む直近3社長が辞任
田中久雄社長
佐々木則夫副会長(原発)
西田厚聡(あつとし)相談役(PC)
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社長への報告は、経営実態の数字が上げられたが、監視すべき取締役会には、利益が水増しされた後の数字しか報告されなかった。疑いをもち質問してきた監査法人にも虚偽の説明を行った。
社内には内部通報窓口もあったが、トップらによる報復を恐れ、だれも通報しようとしなかった。事態がやっと表沙汰になったのは、不正に口をつぐみ続けることにたまりかねた内部の関係者が、社外である証券取引等監視委員会に、通報したことだった。
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で、その、内部の関係者って、誰なの。
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東芝・田中前社長が就任時に語っていたこと。2013年就任時。
佐々木前社長は、2008年に起きたリーマンショック直後の09年に就任されました。当時は世界中の企業がそうとう影響を受けた状態で、東芝も体質改善に向けて3000億円を上回る固定費削減を行った。09年度にV字回復を果たし、このまま順調にいくかなと思ったら3.11(2011年3月11日の東日本大震災)が起きた。超円高も深刻でしたし、欧州の金融危機やタイの大洪水などもあり、環境は最悪でした。
佐々木前社長は東芝を景気変動の影響を受けにくい事業構造に変え、BtoB領域の拡大を進めようとしました。満足できるかどうかは別にして、東芝は悪い環境でもある程度の利益が出せるような体質になりました。その成果は今、出てきていると思います。
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「利益を犠牲にしなくても、新しいビジネスの創出、新市場の開拓はできると思っています。それができたらさっさとやれよと言われるかもしれませんが、二律背反をやりたいと思っています」「過去最高の売上高はリーマン前の2007年度の7兆6680億円です。私が社長を何年やるか次第ですが、過去最高売り上げは達成したい」
田中氏が記者に語っていたのは、高い成長目標である。今になって振り返れば、「二律背反をやる」のは困難であり、「過去最高売り上げ」も難しい目標だった。しかし、リーマンショック直後から会計操作を繰り返していたことを考えると、就任時のこれらの発言は「早く高い利益成長をすることで過去の粉飾分を相殺したい」という重すぎる意味があったことになる。
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2月の社長交代会見で西田会長は2期連続で減収が続いていることを問題視し、「成長戦略」を繰り返し強調(田中氏と西田氏は仲が悪そう)
すべての執行責任は社長兼CEOの私にあります。社内の人間あるいは経営幹部はみんな、非常によくわかっていることです。一つひとつの執行に対して、「こうしろ、ああしろ」という指示は、いわゆる取締役や取締役会からは受けません。
執行がうまくいっているかどうか、ちゃんと制御できているかの監督責任を取締役の会長、取締役会が持ちます。執行側と監督側は明確に分かれているので、社長が執行する一つひとつに指示を受けることはないと思っていますし、これまでもありませんし、今後もありません。
だから世間でご懸念をいろいろと持たれているような、私が経営をやりにくいのではないかとかいうのは、まったくありませんし、私も懸念を感じていませんし、これからもないと思っています。(怒っていますね、田中さん)
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というあたりを考えてみて、内部告発しても、PC部門も原子力部門も必死で隠蔽するでしょう。西田さんと佐々木さんですね。その隠蔽圧力を突破して、情報をリークできるのは、田中社長しかいないのではないかとの意見がある。
リーマンショック以降の結構長い時間、しかも東芝というかなり広い分野のそれぞれの収益構造を知り、構造的な嘘があると立証できるのは社長しかいないのではないかな。
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個人的に怒ったとしても、トップの圧力にはつぶされるだろう。
でも、田中氏の立場に立ってみると、先代二社長はPCと原発という専門分野があり、いまだに発言力が強い。インチキをした数字が残っているので、まじめにやっていると、「やはり田中は西田、佐々木には届かなかった」と批判される。
東芝を立て直したいと思っているのに、このままでは先代二社長と同じ事をしなければならなくなる。
自分が内部告発して、佐々木、西田を道連れにして自分も辞める。
というようなストーリーなのだそうだ。サラリーマンの世界は難しい。
というようなストーリーなのだそうだ。サラリーマンの世界は難しい。