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雨の様々な表現
雨の強さや降り方による表現
* 霧雨 – 霧のように細かい雨。雨粒の大きさが0.5mm未満の雨(気象庁の定義)。
* 小糠雨(糠雨) – 糠のように非常に細かい雨粒が、音を立てずに静かに降るさま。
* 細雨 – あまり強くない雨がしとしとと降り続くさま。
* 小雨 – 弱い雨。あまり粒の大きくない雨が、それほど長くない時間降って止む雨。
* 微雨 – 急に降り出すが、あまり強くなくすぐに止み、濡れてもすぐ乾く程度の雨。
* 時雨 – (しぐれ)あまり強くないが降ったり止んだりする雨。特に晩秋から初冬にかけての、晴れていたかと思うとサアーッと降り、傘をさす間もなく青空が戻ってくるような通り雨を指す。
* 俄雨 – (にわかあめ)降りだしてすぐに止む雨。降ったり止んだり、強さの変化が激しい雨。夏に降る俄雨は夕立、狐の嫁入り、天照雨などと呼ばれる。肘かさ雨、驟雨(しゅうう)と同義。
* 地雨 – あまり強くない雨が広範囲に一様に降るさま。俄雨に対し、しとしと降り続く雨で、勢いが急に変化するのは稀。
* 村雨 – 降りだしてすぐに止む雨。群雨、業雨などとも書く。
* 村時雨 – (むらしぐれ)ひとしきり強く降っては通り過ぎて行く雨。降り方によって片時雨、横時雨、時間によって朝時雨、夕時雨、小夜時雨と分ける。
* 片時雨 – ひとところに降る村時雨。地雨性の村時雨。
* 横時雨 – 横殴りに降る村時雨。
* 涙雨 – 涙のようにほんの少しだけ降る雨。また、悲しいときやうれしいときなど、感情の変化を映した雨。
* 天気雨 – 晴れているにもかかわらず降る雨。
* 通り雨 – 雨雲がすぐ通り過ぎてしまい、降りだしてすぐに止む雨。
* スコール – 短時間に猛烈な雨が降るさま。熱帯地方で雨を伴ってやってくる突然の強風に由来する。
* 大雨 – 大量に降る雨(一般的な認識)。大雨注意報基準以上の雨(気象庁の定義)。
* 豪雨 – 大量に降る激しい雨(一般的な認識)。著しい災害が発生した顕著な大雨現象(気象庁の定義)。
* 雷雨 – 雷を伴った雨。普通は短時間に激しく雨が降る場合が多い。
* 風雨 – 風を伴った雨。
* 長雨 – 数日以上降り続くような、まとまった雨。
季節による表現
* 春雨 – (はるさめ)春に降る、あまり強くなくしとしとと降る雨。地雨性のしっとりとした、菜種梅雨の頃の雨を指す。桜の花が咲くころは、花を散らせるので「花散らしの雨」とも呼ばれる。
* 菜種梅雨 – 3月から4月ごろにみられる、しとしとと降り続く雨。菜の花が咲くころの雨。特に三月下旬かる四月にかけて、関東から西の地方で天気がぐずつく時期を指す。
* 五月雨 – (さみだれ)かつては梅雨の事を指した。現在は5月に降るまとまった雨を指すこともある。また、五月雨に対して、この梅雨の晴れ間を五月晴れというが、5月の爽やかな晴天をさすことがある。
* 走り梅雨 – 梅雨入り前の、雨続きの天候。
* 梅雨 – (ばいう、つゆ)地域差があるが5月~7月にかけて、しとしとと長く降り続く雨。
* 暴れ梅雨 – 梅雨の終盤に降る、まとまった激しい雨。「荒梅雨」とも言う。
* 送り梅雨 – 梅雨の終わりに降る、雷を伴うような雨。
* 帰り梅雨 – 梅雨明けと思っていたところに再びやってくる長雨。「返り梅雨」、「戻り梅雨」ともいう。
* 緑雨 – 新緑のころに降る雨。翠雨の一種。
* 麦雨 – 麦の熟する頃に降る雨。翠雨の一種。
* 夕立 – 夏によく見られる突然の雷雨。あるいは単に夏の俄雨を指す。午後、特に夕方前後に降ることが多い。白雨(はくう)ともいう。
* 狐の嫁入り – 夕立の、特に日が照っているのに降る雨をさす。天照雨(さばえ)などともいう。
* 秋雨 – (あきさめ)秋に降る、しとしとと降る雨。特に9月から10月にかけての長雨をさす。秋雨前線によって起こり、台風シーズンの特徴。秋霖(しゅうりん)。
* 秋時雨 – 秋の終わりに降る時雨。
* 秋入梅 – 秋雨。秋雨の入り。
* 液雨 – 冬の初めの時雨。立冬から小雪のころの時雨。
* 寒九の雨 – 寒に入って(小寒を寒の入りという)9日目の雨。豊年の兆しとされる。
* 寒の雨 – (かんのあめ)寒の内(大寒から節分まで)に降る雨。
* 山茶花梅雨 – 11月から12月ごろにみられる、しとしとと降り続く雨。山茶花が咲くころの雨。
* 氷雨 – 冬に降る冷たい雨。雹や霰のことを指すこともある。
* 淫雨 – 梅雨のようにしとしとと長く降り続き、なかなか止まない雨。
その他の区分からの表現
* 私雨 – (わたくしあめ)限られた、ある土地だけに降る雨。転じて個人の利得の意もある。
* 外待雨 – (ほまちあめ)局地的な、限られた人だけを潤す雨。
* 翠雨 – (すいう)青葉に降りかかる雨。時期によって緑雨、麦雨、草木を潤す雨という視点で甘雨、瑞雨と区別する。
* 甘雨 – (かんう)草木を潤す雨。翠雨の一種。
* 瑞雨 – (ずいう)穀物の成長を助ける雨。翠雨の一種。
* 慈雨 – 恵みの雨。少雨や干ばつのときに大地を潤す待望の雨。
比較的新しい雨に関する言葉も生まれている。明確な定義はないものの、微妙に異なった意味で使用されている。
* 集中豪雨 – 限られた場所に集中的に降る激しい雨(一般的な認識)。警報基準を超えるような局地的な大雨(気象庁の定義)。局地的豪雨。局地豪雨。
* ゲリラ雨・ゲリラ豪雨 – 限られた場所に短い時間集中的に降る、突然の激しい雨。
* 短時間強雨 – 短い時間に集中的に降る強い雨。
* ゲリラ雷雨 – 雷を伴ったゲリラ雨・ゲリラ雷雨。
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