【環境】『子供を持たないという選択は、他のどんな取り組みより環境によい―今や彼らを賞賛すべき時だ』

【環境】『子供を持たないという選択は、他のどんな取り組みより環境によい―今や彼らを賞賛すべき時だ』The Independent 2016/8/8
<概要>
我々が依存する資源は減少する一方で、世界人口は急速に増加を続けている。各個人のフットプリントを、消費する食物や水、利用する電気やガス、そして排出物を換算して考慮すると、天然資源や環境を守りながら生活基準を改善するという試みの困難さは衝撃的なものとなる。人口サイズは持続可能性の根源的な問題の一つであるが、それは子供を産むかどうかという選択ついても同様である。
タブーである一方で、チャイルドフリーであることは祝福され尊重されるべきものである。チャイルドフリーはどんな運動よりも環境に良いからだ。英国において、電力の消費量は頭当たり5,407kWhである。子供を産んでしまったら、電気のスイッチをオフにすることを忘れないだけでは、環境フットプリントを埋め合わせることはほぼ不可能になる。資源が有限であるという事は、我々の消費についてのことや、どんな生活基準が需要可能で、どのようにエコシステムを維持することができ、それにはどれだけの人口が許されるのかについて、今考える必要があるということを意味している。
【環境】「子を産むことは環境にとって恐ろしく悪影響であるため、私は子を持たない」ワシントンポスト 2015/7/14
現在女性が子供を持たない割合は、子供3人を持つ割合と同じくらいだ。社会規範のシフトに伴い、長いキャリアを積むにあたってチャイルドフリーなライフスタイルはますます魅力的なものとなっている。それに加え、生活費の上昇を考えれば、子供を持たないことの利益は明らかだろう。子供一人育てるのに250,000ポンドかかるというのは、特に裕福な家庭であっても大変なことだ。
もちろん、家族を持つということは多くの者にとって人生の中心的な事柄だろう。子供が欲しくても出来ない人たちは同情やサポートを必要とする。しかし、社会は子供を敢えて作ろうとしない者たちも、持続可能な将来にとって価値ある貢献をしているということを認めなければならない。
我々の数は過去50年で倍増し、地球を時限爆弾に変えてしまった。気候変動はその壊滅的な兆候の一つである。人口増加は、その緩和と適応の努力を阻害しながら、裕福な炭素排出者と、貧しい気候変動の被害者を増やしている。
環境問題に関する懸念以上に、政治的不安定性、市民の衝突、集団移民などは不可避な帰結だ。若い人口と高い出生率と寿命の増加が意味することは、アフリカの人口だけでも今世紀中に10億から40億に跳ね上がるということが予期されるという事だ。世界全体の対応が必要ではあるが、公平なシェアより多くを消費している英国などの工業国こそが、手本とならなければならない。
チャイルドフリータブーの安定した衰退と共に、今こそ人口増加と持続可能性を巡る議論を再開し、若者たちに配慮ある消費と、家族計画の改善の提唱、性教育、そして女性の権利に関する教育を行うべきときなのだ。
【その他】『諸問題の根源である人口過剰の話題はなぜタブーなのか』Church and State 2014/7/30
女優でモデルのキャメロン・ディアスの言葉で締めくくりたいと思う。「女性たちは、敬遠されてしまうという理由で、子供がほしくないということを嫌がっているんじゃないかしら。でも、今それが変わろうとしてると思う。私には子供がほしいというより、ほしくないという女友達の方が多いし、正直な話、もうこれ以上子供はいらないでしょ。この惑星には、もうたくさんの人がいるんだから」
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『諸問題の根源である人口過剰の話題はなぜタブーなのか』Church and State 2014/7/30
なぜ人口過剰の話題はタブーなのだろうか?数多くの人々や団体が、人口過剰さえなければそれらのどれひとつとして存在することもなかった、気候変動や関連する諸問題に手足をバタかせているのを見るのは、非常にフラストレーションが溜まることだ。今後20年、30年で直面するだろう伝染病や飢餓の問題が、気候や上昇する海面レベルによる比較的新たな問題と組み合わさり、今世紀が終わるまでに、数十億人が早期に命を落とすこととなるだろう。これらはみな、ヒトの人口爆発に起因する問題だ。我々が本当にすべきことは、世界全体の出生率の抑制に焦点を当てることではないだろうか?より表面的な問題の対処にあたり、根本原因を無視することで、危機に身を置くつもりなのだろうか?
【環境】「子を産むことは環境にとって恐ろしく悪影響であるため、私は子を持たない」ワシントンポスト 2015/7/14
人口爆発は今ここで起こっている。そして諸問題を引き起こしている。実際、我々は現時点で、人口に起因する多くの問題に直面している。移民問題は様々な事柄に起因するが、その中でも主要な要因は、人口密集エリアで生じる犯罪や、消費者ごとの資源の割合の低下により悪化する物の不足(需要が供給を超え始めている)、そして、巨大で目まぐるしく成長し、変化する国家経済に効果的に対処することの困難さの増加である。資本主義国は、政治や法に影響を与えるほどの巨大な資産を持ち、国家の天然資源を奪い取り、役人にわいろを渡し操る非同調的な企業に関する付加的な問題も抱えている。彼らの行動や指針が、貧困や経済的不均衡を生み出していることは無視されている。
小さな国で、企業支配や政府の崩壊、(米国の心得違いのドラッグ法によって起こされたような)カルテル/ギャング活動による犯罪や貧困の増加などによる状況の悪化が起こると、人々はその国を離れることを強く願い始める。まず彼らは、より良い機会と生活スタイルを求めて国を離れるのだが、条件が悪くなるに従い、犯罪者によって命を奪われたり、傷つけられたりすることや、貧困から逃れるために国を去ることになる(誰だってご飯を食べたい!)。条件が悪いと、家族一体で移住することは難しくなり、世帯主の一人もしくは両方が、将来的に家族全員を連れ出すために、出稼ぎに行くことになる。米国は現在、前もって移民となった両親に加わるための最も過酷な状況においては、若い子供たちが死や困苦のリスクを背負っているという状況を経験している。人口過剰は貧困を悪化させ、移民をより促進する。
【環境】『科学的に見て、なぜ子供を増やすべきでないか』ELITE DAILY 2014/1/7
人口過剰は不足を生み出し、不足は紛争を生み出す。エネルギーや土地や水などの資源の確保に迫られ、戦争や政治的衝突が増加してる。これらの要因として、人口過剰より大きなものはない。次の30年に渡り人口爆発が起こることで、国家の経済が、土地や資源やエネルギーを求めた争いの中に置かれ、戦争に発展することも多くなるだろう。根本原因解析は高度な科学ではない。次のようにすれば、誰でも因果関係を解析することができる。まずあるものが何故そのようであるかを問う。何かしらの答えが得られたら、その各部分が何故そのようであるかをまた問う。このプロセスは「5つのなぜ(the 5 whys)」と呼ばれることがある。5段階なぜを繰り返せば、大抵物事がなぜそうなっているかよく理解できるからだ。このテクニックを人類の問題に適用すれば、そのうちの大部分が、もしかしたらほとんどすべてが、人口過剰に根を持っているとわかるだろう。
ではなぜ人口過剰はメディアで取り上げられないのだろう?ジャーナリストや政治家は恐れているのだろうか?確かにこの話題は恐ろしいものだろう。自然界の現状と、それがどう変化しているのかに目を向ければ特にである。今後数十年の間に、我々の子供や孫達はそれに対処するために、巨大で恐ろしい問題を抱えることになることは間違いないだろう。だが、我々は問題の根源について、今話し合うべきではないだろうか?効果的な対処のため、移民問題や戦争が人口過剰を要因とするものだと認めるべきではないだろうか?出産率の低減が、世界中の公開討論の目立ったトピックになるべきではないだろうか?人口過剰の影響を無視する期間が長くなるほど、我々の抱える問題が、解決策を発展させている間にも、ますます悪化していくのではないだろうか?