こころの薬箱 広場恐怖

先日「わたしはエレベーターと美容院が怖い。広場は怖くない」だから、「パニック障害、広場恐怖なし」だという人がいた。特定の場所や状況が怖くて回避したりする状態のことを広場恐怖と呼んでいるのだけれど、と説明するのだが、「だから先生、わたしは広場は怖くないんです」と言う。こうなると別の障害を考えなくてはならない。それにしても、agoraという言葉と広場という言葉の意味の領域の違い、それと文化背景が惹き起こした「居心地の悪さ」のように思う。toposでもよかったけれどagoraを使うのが格好良かったのだろうと思う。
確かに、電車恐怖、新幹線恐怖、歯医者恐怖、駅の雑踏恐怖、エレベーター恐怖、高速道路渋滞恐怖、レジで並ぶ恐怖、さらには外出恐怖まで、これを一括して広場恐怖と呼ぶのは不親切だろう。学校のテストなら引っかけ問題によく出題されそうだ。引っかかるのは素直な人とも言えるのだが。
素直な自分を大切にするのもいいことです。
参考サイト・・・http://www.pref.kanagawa.jp/docs/nx3/cnt/f450063/p585852.html