薬のやめ方

抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入剤などの場合、状態が安定していて、減量する場合、原則は少しずつ、出来るだけゆっくりと、減らします。
たとえば全体の4分の1減量して、1か月継続。その次に、また1/4減量して一か月などとします。うまくいけば4か月でゼロにできます。
睡眠導入剤であれば、減量時にリバウンドが起こることがあります。たいていまず夢をたくさん見ます。これで驚きます。でも心配ありません。そういうものですから。
また、その他には、寝付けない、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠感なし、などが起こる可能性があります。リバウンド自体は正常な反応です。リバウンドは長くは続かないので、1か月は様子を見ましょう。
寝る前の薬を用意していたのに、うっかりして飲まないで寝てしまったという場合もあります。その場合も、夢をたくさん見たり、中途覚醒したりします。
ああしまったと思うものですが、考え方を変えれば、現在の状態で、薬を中止した時にどうなるかを実験してみたと思えばいいです。
状態が改善していたら、うっかり薬を抜いても、案外眠れたと思うでしょう。そうしたら、減薬を始めましょう。
状態が改善していない場合は、薬がないととてもつらいので、まだしばらく続けて、体調の改善を待ちましょう。
くすりがうまくやめられない場合は、まだ症状が落ち着いていないことも考えられます。無理をしないで治療しましょう。
状態が良くなってくれば、自然に飲み忘れて、だんだん薬が余ってくるようになります。そのころに減らしていけばいいですね。
妊娠したから減らしたいという場合、減らそうと頑張らなくても、ホルモン環境の変化が体も気持ちも変化させますから、やめられる場合も多いようです。
結婚に伴い、相手の人に知られたくないからやめたいという場合は、緊張が高まる状況でもありますから、うまくやめられるかどうかは半々でしょう。まず少しずつ減薬してみて、ゼロまでは難しいという場合は、パートナーの人とよく話し合うことだと思います。