間違えたその理由や背景などもしっかりと明記しながら訂正 Corrections

ひとつの例を挙げる。朝日新聞が提携する米紙ニューヨーク・タイムズには「Corrections」というスペースがあって、過去の記事の過ちや間違いを、記者の裏取りが足りなかったとかニュースソースの選定に過ちがあったとか社内のチェック体制に不備があったなどと、間違えたその理由や背景などもしっかりと明記しながら訂正する。
ただしそこに謝罪のニュアンスはほとんどない。
言葉で謝罪はしないけれど、関与した記者の名前なども含めて、内部事情をすべて公開する。さらけだす。だから新聞を読む読者は、メディアも時には間違えたり虚偽を報道したりするのだというリテラシーを持つことができる。これは想像だけど、謝罪の強要はメディアを委縮させるとの意識があるのだろう。