「反アマゾン法」が機能

最近聞いた話でおもしろいと思ったのがアナログのボードゲーム。モノポリーとか、紙のボードゲームです。実はドイツがヨーロッパの中でいちばん進んでいて、すごく人気なんですけど、それが今、駄目らしいんですよ。紙のボードゲームが売れなくなってきた。フランスはいいらしいんですよ。
 世界的な傾向で、アメリカもだめ、ドイツもだめ、イギリスもだめ。すべて原因はアマゾン。紙のゲームって、愛好家がやってるものだから、地方のショップが定期的にゲーム大会を開くとかして、それでコミュニティを維持していた部分ある。ところが、そういったコミュニティのコストを払わないアマゾンが安い値段で売るから、買うときはアマゾンで買っちゃう。ドイツのローカルのお店がどんどんつぶれてしまって、ゲームの競技人口も減って、どんどんマーケットがシュリンクする減少が起こっていて。
 いろんなジャンルで今起こっている現象なんですね。アマゾンが進出したためにマーケットが崩壊する現象が。リアルなお店がつぶれたことでマーケットが崩壊する現象。アメリカの音楽市場が崩壊したのも、タワーレコードとか、ああいうリアルな流通網がだめになって急激にだめになった。リアルなお店の網を持っていることがすごく重要なことなんです。
 フランスがなんで元気かというと、評判は悪いけれど、「反アマゾン法」が機能しているんですよ。フランスは小さい書店とかが元気で生き延びている。地方の小さいお店が元気な国ってフランスだけらしいんです。それが反アマゾン法のおかげらしいんですよ。あまり知られてない事実で。むしろフランスが時代錯誤の国でネットのことをわかってない、みたいに報道されているけど、わかってないのは実は日本なんですよ。フランスの方がよっぽど頭いい。

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そうは言ってもねえ
私はアマゾンのほうがいいな